ベトナムへの輸出をお考えへの方

各段階での輸出プロセスにおいて留意すべき重要な点を以下に示します。ただし、これらは一般的な留意点であり、具体的な取引によって要件が変わる可能性があります。プロフェッショナルな助言を受けることをお勧めします。

ベトナムへの輸出の流れ

準備と計画
  • 市場調査: 地元市場の文化、需要、競合他社、法規制について詳細に調査します。
  • 法規制: 輸出先の法規制を理解し、対象商品が特定の許認可を必要とするか確認します。
法規制と許認可
  • 適用法規: 輸出対象商品に関連する法規制や標準を厳密に遵守します。
  • 許認可: 特定の商品に対する必要な許認可を取得します。
契約と支払い
  • 契約条件: 契約書には価格、数量、品質基準、支払い条件などが明確に記載されていることを確認します。
  • 支払い: 国際取引において信頼性のある支払い手段を使用し、取引条件に同意した上で支払います。
輸出手続き
  • 通関書類: 適切な通関書類を準備し、法令遵守を確保します。
  • 輸送手続き: 商品の輸送方法と手続きを決定し、物流プロセスを確認します。
輸送と物流
  • 物流プロバイダー: 信頼性のある物流プロバイダーと連携し、輸送と保管を適切に管理します。
  • 梱包: 輸送中の商品の梱包が輸送に適していることを確認します。
関税と税金の処理
  • 関税: 輸入国での関税および税金の計算と支払いを正確に行います。
  • 輸出国の税金: 輸出国での輸出に関連する税金や料金についても確認します。
受け入れと流通
  • 法令遵守: 輸入国の法令や規制に従い、商品を正しく受け入れ、流通させます。
  • ローカルパートナー: 地元のパートナーとの連携が必要な場合、その関係を確認します。
アフターサービス
  • 顧客サポート: 製品が輸入国で販売された後も、顧客サポートやアフターサービスが可能な体制を整えます。
  • 市場フィードバック: 輸入国の市場でのフィードバックを収集し、製品やサービスを改善します。

これらの留意点は一般的なものであり、特定の輸出商品や国によって要件が異なります。詳細な情報に関しては、関係する当局や専門家に相談することが重要です。

日本からベトナムへ輸出する流れは以下の通りです。
売買契約の締結
ベトナムの取引先と売買契約を交わします。
貨物の輸送・通関
日本からベトナムへ貨物を輸送する手配を行います。
代金の決済

代金の決済方法は個々の契約条件により異なります。

「荷為替手形」(輸出者と輸入者が直接代金の決済を行うのではなく、それぞれの取引銀行と通して決済を行います。)が買い手・売り手双方にとって比較的リスクが少なくおすすめです。

輸出者の利点:輸入業者が貨物代金を銀行へ支払うまで輸入業者は貨物を受け取ることができません。貨物を受け渡したにもかかわらずその代金を受け取れないといった事態を防ぐことができます。

輸入者の利点:貨物が出荷されて輸入国の港に到着した後に代金を支払います。代金を支払ったにもかかわらず貨物を受け取れないという事態を防ぐことができます。

輸出時の必要書類

輸出入通関には通達38/2015/TT-BTC、通達39/2018/TT-BTC、通達60/2019/TT-BTCおよび2021年1月22付け通達06/2021/TT-BTCに規定されている各種書類が求められます。なお、新税関法の施行により、原則電子通関が義務付けられています。

名称 目的・内容 摘要
インボイス
(Invoice)
仕入書。輸出者が輸入車に対して発行します。品名、数量、価格、支払方法、貸易条件等が記載された書類です。
貨物の発送通知書兼、完買契約に基づく代金の請求書。インボイス価格に払づいて税関への輸出申告価格が決まります。
毎回必要です
パッキング・リスト
(Packing List)
梱包明細書。梱包の種領、サイズ、重さ、内容品の品名、型番、数量等が記制された書類です。なお、必要な情報がインポイスに記載されていれば、梱包明細書は省略することもあります。 毎回必要です
シッピング・インストラクション
(Shipping Instr
uction)
船積依頼書。輪出者がフォワーダーに提出し、船積みの指示をするための書類。荷送人、荷受人、積込港、荷揚港、品名、貨物個数(梱包数)、重量等が記載されています。 毎回必要です
委任伏 輸出者が通関業者に通関業務を委任したことを証明する書類。税関へ提出されることはありませんが、通関業者が保存する義務があります。 初めて通関業者に通関依頼する時にのみ必要です
他法令の許認可書類 物品の種類によっては法令により輸出が規制されていまする。そのような物品を輸出する場合には、輪出者が事前に監督官庁(経済産業省等)から輪出の許認可を得る必要があります。 商品の種類によっては必要
輸出申告書 通関業者が作成して税関へ提出する直類。実際には紙での提出ではなく、NACCSにより電子申告をすることがほとんどです。 通関業者が作成します。